2024年11月9日
理工学研究科海洋環境学専攻のJake Ivan Baquiranさん(栗原研究室:博士後期1年次)が2024年10月にタイのバンコクにて開催された第5回 Asian Marine Biology Symposiumにて最優秀口頭発表賞を受賞しました。
口頭発表のタイトルは「Rubbing salt into the wound: Cold stress impedes recovery of injured coral Acropora digitifera」でした。
発表者:Jake Ivan Baquiran・Haruko Kurihara
【発表内容】サンゴは台風や観光などに伴い折れたり傷がつくことがあるが、その傷を回復させる能力も備えている。しかしストレスなどに晒されると、その回復力が落ちることにより、病気にかかったり、成長が遅くなったりさらには死亡に至ることもあることが知られている。本研究は、このサンゴの回復力が特に低水温ストレスによってどのような影響を受けるのかを評価した研究である。本研究の結果、サンゴの回復力が水温の影響を強く受け、低水温環境下では傷を回復する能力が大きく低下する可能性が示唆された。気候変動などに伴って水温環境の変動性が増加しつつあるなか、本研究はサンゴの回復力や病気への罹患率などが増加する可能性を初めて示した研究となっており、新規性が高い重要な研究であるとして評価された。