2015年4月22日
生物系では、教育・研究・広報の各活動で利用できるロゴマークのデザインを生物系在学生および卒業生から募集しました。
最優秀作(岩谷拓則さん,応募当時 大学院理工学研究科M2)を元に,岩谷さん,および,生物系スタッフで検討を重ねた結果,生物系のロゴマークが下のように正式決定しました。
生物系(学部,大学院)学生の皆様におかれましては,学会発表,セミナー開催,レターヘッドなど,様々な場面でぜひ御活用ください。
なお,本ロゴマークを使用した各種グッズの作成につきましては,許諾が必要となる場合がありますので,生物系広報グループまでお問い合わせください。
生物系広報グループ(世話人:伊藤): ryuitoh[at]sci.u-ryukyu.ac.jp
インドネシアで実施される「国際野外実習 I」(2単位)の参加者を募集しています。
募集人員:大学院海洋自然科学専攻(生物系)3名
応募〆切:4月30日(木)
問合せ先:生物系 広瀬(euichi[at]sci.u-ryukyu.ac.jp)
詳しくは,掲示のポスターを御覧ください。
こちらのページで現地情報の一部を御参照いただけます。
2015年2月13日
生物系の2014年度卒業研究発表会が下記の日程で開催されます。
1〜3年生の皆さんもぜひご参加ください。
2月20日(金曜日)大学会館 3階、午前の部 9:30 〜 12:30、午後の部 13:30 〜 15:30
Maria Beger 博士(University of Queensland, Australia)を講師にお招きして、
JSPS頭脳循環を加速する戦略的国際研究ネットワーク推進プログラム「海洋生物多様性の進化生態学的形成プロセスと保全に関する国際共同研究」の第1回研究講演「Multi-objective conservation prioritization for protecting the future of coral reefs」を開催します。
皆様のご来聴をお待ちしております。
日時:2月10日(火曜日)16:00〜17:00
場所:理学部棟528室
お問い合わせは
ライマージェームズ(jreimer[at]sci.u-ryukyu.ac.jp)
まで。
生物系が推進するJSPS頭脳循環プログラム「海洋生物多様性の進化生態学的形成プロセスと保全に関する国際共同研究」の概要につきましては,こちら(PDF)を御覧ください。
2015年2月4日
概要
琉球列島沿岸より、スナギンチャク(刺胞動物門花虫綱)の新種2種が発見された。2種共にイワスナギンチャク属に分類され、シマテヤミイワスナギンチャク(学名 Palythoa mizigama)、シロテヤミイワスナギンチャク(学名 Palythoa umbrosa)とそれぞれ命名された。両種は浅海の洞窟やリーフの窪みといった薄暗い環境に生息する。イワスナギンチャク類はイシサンゴ類と同じように褐虫藻(共生性の微細藻類)を体内に保持し、光合成およびプランクトン摂食によりエネルギーを得る。しかし今回発見された2種は褐虫藻を持たないという点でユニークである。両種の形態は非常によく似ており、発見当初は同一種と思われていた。しかし、DNAを用いた分子系統解析により別種であることが明らかとなった。以下に詳細を記す。
シマテヤミイワスナギンチャク
撮影地:嘉手納町水釜
シロテヤミイワスナギンチャク
実体顕微鏡下にて撮影
琉球列島沿岸からスナギンチャク類の新種2種が報告された。発見者は琉球大学理工学研究科の伊礼由佳、ライマージェイムズ准教授、海洋研究開発機構のシニゲーフレデリック博士ら。スナギンチャクはサンゴやイソギンチャクに近縁なグループで、“スナギンチャク”の名は、体に砂粒を含む事に由来する。今回記載された2種は、イワスナギンチャク属に分類された。
イワスナギンチャク類は主にサンゴ礁域に生息し、プランクトン摂食および褐虫藻(体内共生する微細藻類)が光合成を行う事により栄養を得る。しかし今回発見された2種は洞窟やリーフの窪みなどといった薄暗い環境に生息し、褐虫藻を保持しない。これでは光合成を行うことはできず、この2種は水中に漂う懸濁物やプランクトンを摂取することで全エネルギーを賄っていると考えられる。このように褐虫藻を持たないイワスナギンチャク類は非常に珍しく、世界中でこれまでに1例しか報告がない。
今回発見された2種は、触手の色にちなみ、シマテヤミイワスナギンチャク(学名 Palythoa mizigama)、シロテヤミイワスナギンチャク(学名 Palythoa umbrosa)とそれぞれ命名された。シマテヤミイワスナギンチャクの種小名(学名の一部)である”mizigama(ミジガマ)”は、採集地の一つ、嘉手納町の水釜海岸を意味すると共に、水中の“ガマ”(ウチナーグチで“洞窟”)に生息するという意が込められている。この2種は分布域に違いがみられ、シマテヤミイワスナギンチャクは沖縄島、渡嘉敷島、八重山諸島、台湾、ニューカレドニアといった幅広い地域に生息し、シロテヤミイワスナギンチャクは八重山諸島と台湾でのみ生息が確認されている。
両種は共に体長 5-10 mm 程度で体色はベージュや象牙色。非常に良く似た形態をしており、発見当初は同一種であると思われていた。両種は触手の色彩により識別可能で、シマテヤミイワスナギンチャクの触手は白黒の縞模様、シロテヤミイワスナギンチャクの触手は白色をしている。核DNAとミトコンドリアDNAを用いた分子系統解析の結果でも、両者が別種であることが示された。両種は薄暗い環境を好み、また、日中は触手を閉じており非常に目立ちにくい。このような条件が発見を遅らせたのであろう。近年、琉球列島から新種の発見が相次いでいるが、 特に洞窟やリーフの間隙といった目の届きにくい環境には、まだまだ多くの未発見種が潜んでいると期待される。2種の記載論文は、1月28日発行の国際学術誌 ZooKeys に掲載された。
原著論文タイトル
Descriptions of two azooxanthellate Palythoa (Subclass Hexacorallia, Order Zoantharia) species from the Ryukyu Archipelago, southern Japan
問い合わせ先
伊礼由佳
琉球大学理工学研究科海洋自然科学専攻
〒903-0213 沖縄県西原町千原1 琉球大学理学部 354室
Tel: +1-847-932-9396(アメリカ)
Email: yuka.irei.mugi[at]gmail.com
ライマージェイムズ
琉球大学理学部海洋自然科学科 生物系・准教授
〒903-0213 沖縄県西原町千原1 琉球大学理学部 353室
Tel: 098-895-8542, 090-7294-9279
E-mail: jreimer[at]sci.u-ryukyu.ac.jp
2015年2月4日
大学院理工学研究科海洋環境学専攻生物系の2014年度修士論文発表会(最終試験)が下記の日程で開催されます。
公開の発表会ですので、学部生の皆さんもぜひご参加ください。
修士論文発表会 2月17日(火曜日)
理系複合棟102室、8:30〜16:30
2015年1月23日
今年2015年はイリオモテヤマネコの発見から50年目にあたります。イリオモテヤマネコの唯一の生息地である西表島は、現在議論されている奄美・琉球世界自然遺産の候補地の一つの核ともなっています。節目の年にもう一度西表島とイリオモテヤマネコに目を向け、これからの50年について考えてみるためにイリオモテヤマネコのシンポジウムと写真展を開催します。
【シンポジウム】
2015年2月15日(日)13:30-16:00 西表島 中野わいわいホール
【写真展】
2015年2月8—14日 石垣島 石垣港離島ターミナル
共催:林野庁九州森林管理局沖縄森林管理署・西表森林生態系保全センター、
琉球大学理学部海洋自然科学科生物系・イリオモテヤマネコ生態実験研究室、竹富町
後援:琉球大学国際サンゴ礁研究教育ハブ形成プロジェクト
2015年1月14日
大学院理工学研究科海洋環境学専攻生物系の2014年度博士論文発表会(最終試験)が下記の日程で開催されます。
公開の発表会ですので、学部生の皆さんもぜひご参加ください。
博士論文発表会 2月13日(金曜日)
理系複合棟102室、8:30〜16:30
「第3回千原キャンパス生物写真コンテスト」の審査が終了しました。このコンテストは、琉球大学千原キャンパスで見られる生き物を対象にした、生物系の学生による生物写真コンクールです。今回は30作品と応募が少なかったのですが、昆虫類、両生類、爬虫類、植物などに加えて藻類の顕微鏡写真が含まれるなど、これまでとは違う傾向も見られました。このなかから、最優秀賞1点、優秀賞6点、入選7点、審査員特別賞1点が選出されました。これらの入賞作品15作品を理427室前の特設掲示板に展示してありますので、みなさん是非一度御覧ください。
琉大キャンパス Biodiversity マラソン実行委員会
2014年12月15日
多田 邦尚 先生(香川大学農学部・教授)を講師にお招きして、
公開講演会「沿岸海域の水質変動と海洋生態系の応答」を開催します。
ふるってご参加ください。
日時:12月25日(金曜日)14:40〜16:10(4限)
場所:理系複合棟609室
お問い合わせは
竹村 明洋(takemura[at]sci.u-ryukyu.ac.jp)
まで。